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胆嚢ポリープとは?放置して大丈夫?何科に受診する?

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胆嚢ポリープとは何ですか?放置して大丈夫ですか?


院長松下

胆嚢ポリープの多くは良性ですが、悪性(胆嚢がん)の可能性も含めてフォローが必要です。胆嚢ポリープについて詳しく解説します。

胆嚢ポリープとは?

胆嚢(たんのう)ポリープとは、胆嚢内腔にできた隆起性病変のことです。

多くは良性のコレステロールポリープです。
精密検査を行い悪性(胆嚢がん)の可能性が低ければ、手術をしなくても大丈夫です。
1度だけの検査では胆嚢がんの可能性を否定しきれないので、その後も定期的に超音波検査を行い、悪性の可能性がないか確認することが大切です。

広基性のポリープや、増大傾向のポリープ、10mmを超えるポリープは胆嚢がん(悪性)の可能性を否定できないため、手術が勧められます。

胆嚢とは何ですか?

胆嚢(たんのう)とは、右上腹部にある臓器で、胆汁を貯めておき、食物の刺激で収縮して胆汁という消化液を分泌しています。

胆汁は肝臓で作られ、胆管を通り十二指腸に分泌され、脂肪を消化します。
胆管の途中に胆嚢があり、胆汁を濃縮貯蔵しておくための袋の役割をしています。

胆嚢腺筋症とは?

胆嚢腺筋症(せんきんしょう)とは、Rokitansky-Aschoff sinus(RAS)の増殖によって、胆嚢壁が肥厚した状態です。

基本的には定期的な経過フォローですが、腹痛や吐き気、腹部膨満感などの症状があったり、胆石や胆嚢炎を合併している場合、胆嚢がんの可能性を疑う場合は手術することがあります。​

胆嚢ポリープの症状は?

胆嚢ポリープは自覚症状がありません

そのため、健康診断などで超音波検査を行った時に、偶然見つかることが多いです。

胆嚢ポリープを放置しても大丈夫ですか?

良性の胆嚢ポリープであれば、そのまま放置しても大丈夫です。

ただし、良性か悪性かを見分けるのが難しく、1度だけの検査では判断ができないので、定期的な検査が大切です。
悪性の可能性が疑われるときは、手術が勧められます。
放置しても大丈夫な良性ポリープかどうかを主治医に確認し、手術の必要性について相談することをお勧めします。

胆嚢ポリープは何科に受診すればいいですか?

胆嚢ポリープは消化器内科に受診しましょう。

超音波検査や必要に応じてCT検査を行い、悪性の可能性がないかどうかを検査します。
1度だけの検査では、良性か悪性か判断ができないので、時間をあけて定期的に検査を行います。

胆嚢ポリープに対する腹腔鏡手術による治療

手術の適応がある場合は、消化器外科で手術して胆嚢を摘出します(胆嚢摘出術)

腹腔鏡手術と開腹手術がありますが、現在では腹腔鏡手術を選択されることがほとんどで、本邦ガイドラインでも推奨されています。

腹腔鏡手術は、全身麻酔下にお腹に4ヶ所穴を開け、腹腔鏡でお腹の中を見ながら胆嚢を摘出します。
開腹手術に比べると、傷が小さく、回復が早いのが利点です。
胆嚢を体外に取り出すため、臍の傷は2cm程度に広げます。
炎症が高度の場合は、途中で開腹手術に移行することもあります。

手術時間は約1時間で、一般的には翌日から食事を開始し、術後2日目以降に退院します。
退院後は日常生活に制限はありませんが、脂っこいものはしばらく控えた方がいいです。

腹腔鏡手術と開腹手術の比較

腹腔鏡手術開腹手術
傷口3ヶ所の穴と
臍の傷
約10cmの大きな傷
痛み軽い痛い
手術時間約1時間約1時間
体への負担小さい大きい
術後の癒着少ないやや多い
入院期間約4日約8日
退院後の復帰早い遅い

胆嚢を手術で取っても大丈夫ですか?

胆嚢は胆汁を濃縮貯蔵しておくための臓器です。

胆嚢を摘出しても、胆汁は今まで通りに分泌されますので、ほとんど影響はありません。
手術直後は脂っこいものを食べると軟便や下痢をする人がいますので、少し控えめにした方がいいです。

傷が目立ちにくい手術はありますか?

単孔式腹腔鏡手術といって傷が臍の1ヶ所のみで行う腹腔鏡手術もあり、傷がほとんどわからないように手術することも可能です。

更に2-3mmの細径鉗子を併用することで、臍の傷を小さくできるので、従来の単孔式腹腔鏡手術よりも痛みを軽くすることができます。

胆嚢摘出術の合併症は?

術中合併症として、胆管損傷、出血、他臓器損傷などがあります。
術後合併症として、後出血、胆汁漏、創感染、肩痛、皮下気腫などがあります。

胆道がん診療のガイドライン

胆道癌診療ガイドライン改訂第3版(医学図書出版)が日本肝胆膵外科学会等から出版されています。
» 胆道癌診療ガイドライン改訂第3版

当院で胆嚢ポリープの診療は行っていませんので、ご注意ください。

鼠径ヘルニア(脱腸)の治療は当院に相談を!

大宮駅から徒歩3分にある埼玉外科クリニックでは、腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を行っています。
当院は最難関の内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)の資格を持ったヘルニア外科医による腹腔鏡手術が受けられる、日本でも数少ない外科クリニックです。
ヘルニア外科医の院長松下が、責任持って手術を行います。
鼠径ヘルニア(脱腸)でお悩みの方は、まずは当院のヘルニア外来に受診してご相談ください。
 
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院長 松下公治

院長 松下公治

この記事は埼玉外科クリニック院長松下が執筆。腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門に研究。外科専門医、消化器外科専門医・指導医、内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)。

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