鼠径ヘルニア日帰り手術センター 大宮駅徒歩3分

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鼠径ヘルニアの院長コラム

下腹部に膨らみ・しこりを感じたら?それは、鼠径ヘルニアかもしれません

患者さん

お風呂で体を洗っていると、下腹部に膨らみがありました。これは病気ですか?


院長松下

下腹部に現れる膨らみ・しこりは、様々な原因で起こります。その代表である鼠径ヘルニア(脱腸)についてヘルニア外科医が説明します。

下腹部の膨らみ・しこり、どんな状態ですか?

ひとことで「膨らみ・しこり」といっても、その感じ方は人によってさまざまです。
受診前に、ご自身の症状をできるだけ具体的に把握しておくと、診察がスムーズになります。

膨らみ・しこりの「場所」を確認する

鼠径ヘルニアが現れやすい場所は、以下の部位です。

・下腹部の左右どちらか(恥骨の斜め上あたり)
・足の付け根(鼠径部
・陰嚢の方向へ膨らみが続くこともある

両側に現れることもありますが、多くの場合は左右どちらか一方です。

膨らみ・しこりの「動き」を確認する

鼠径ヘルニアに特徴的なのは、膨らみが体の姿勢や腹圧によって変化することです。

状態 膨らみの様子
立っているとき 膨らみが現れる・大きくなる
横になったとき膨らみが引っ込む・小さくなる
咳・いきみ・重いものを持つとき膨らみが大きくなる
手で押したときぐにゅっと引っ込む感覚がある

この「立つと出て、寝ると引っ込む」という動きは、鼠径ヘルニアを疑う上で非常に重要なサインです。
腸がお腹の外に飛び出したり戻ったりしていることを示しています。

膨らみ・しこりの「感触」を確認する

・柔らかい・弾力がある → 腸や脂肪組織が飛び出している可能性
・硬くなっている・押しても戻らない → 嵌頓(後述)の可能性があり注意が必要
・痛みを伴う・熱感がある → 早めの受診が必要

下腹部の膨らみ・しこり、鼠径ヘルニア以外の原因は?

下腹部や鼠径部の膨らみ・しこりは、鼠径ヘルニア以外にも様々な原因で起こることがあります。
自己判断は難しいため、気になったら専門医を受診することが大切ですが、代表的なものを知っておきましょう。

リンパ節の腫れ(リンパ節炎・リンパ腫など)

鼠径部にはリンパ節が集まっており、感染症や炎症の際に腫れることがあります。
風邪や足の傷の後に一時的に腫れる場合は多くが良性ですが、痛みがない・硬い・2週間以上続くリンパ節腫大は、リンパ腫などの可能性もあるため要注意です。
内科で相談しましょう。

脂肪腫(良性の脂肪のかたまり)

皮膚の下にできる良性のしこりで、柔らかく、動く感触が特徴です。
鼠径ヘルニアと違い、姿勢や腹圧による変化がありません。

大腿ヘルニア

大腿ヘルニアは鼠径ヘルニアと似た部位(鼠径部のやや下・内側)に起こるヘルニアで、特に中高年女性に多いとされています。
鼠径ヘルニアより小さく気づきにくいですが、嵌頓のリスクが高く、注意が必要です。
鼠径ヘルニア外来や外科で相談しましょう。

精索水腫・陰嚢水腫(男性の場合)

陰嚢に液体が溜まり膨らむ状態で、透過性のある膨らみが特徴です。
泌尿器科で相談しましょう。

ヌック管水腫・子宮内膜症(女性の場合)

ヌック管水腫は鼠径部や下腹部に痛みや膨らみとして現れることがあります。
月経周期との関連がある場合は、婦人科疾患も考慮が必要です。

鼠径ヘルニアはなぜ起こる?

鼠径ヘルニアは、鼠径部(足の付け根)の筋肉・筋膜が弱くなり、そのすき間から腸や脂肪が飛び出してしまう病気です。
「脱腸」とも呼ばれます。
鼠径部にはもともと、血管・神経・精索(男性)が通る小さな通り道(鼠径管)があります。
この部分は構造的に弱く、加齢や腹圧の上昇によってすき間が広がりやすい場所です。

発症しやすい要因

・加齢(組織の脆弱化)
・重いものを持つ仕事・生活習慣
・慢性的な便秘・排便時のいきみ
・慢性的な咳(喘息・COPDなど)
・前立腺肥大による排尿時のいきみ
・肥満

鼠径ヘルニアは男性に圧倒的に多い疾患ですが、女性にも起こります。
また、生まれつき鼠径管の閉鎖が不完全な場合は、乳幼児・小児に発症することもあります。

鼠径ヘルニアの診断、どのように調べるの?

「病院に行ったら、どんな検査をされるんだろう」と不安に思う方もいるかもしれません。
鼠径ヘルニアの診断は、患者さんの負担が少ない検査がほとんどです。

問診
まず、症状について話しをします。

・膨らみ・しこりに気づいたのはいつか
・場所・大きさ・痛みの有無
・立ったときや力んだときに変化があるか
・仕事や生活習慣(重いものを持つかどうかなど)
・過去の手術歴・持病の有無

些細なことでも、遠慮なくお伝えください。
症状の経緯は診断の重要な手がかりになります。

視診・触診
問診の後、実際に膨らんだ患部を確認します。

・膨らみの場所・大きさ・左右差を観察
・手で軽く触れ、柔らかさ・硬さ・戻り具合を確認
・腹圧をかけて、膨らみの変化を確認

多くの鼠径ヘルニアは、この視診・触診だけで診断が可能です。

超音波検査(エコー検査)
鼠径ヘルニアの診断において、エコー検査は非常に有用です。
診断の確認や、他の疾患(リンパ節腫脹・脂肪腫など)の鑑別を行い、診断の精度を高めます。

・体への負担がなく、放射線被曝もない
・リアルタイムで、立った状態・いきんだ状態での変化を観察できる
・腸の動き・液体の有無・組織の性状を確認できる

CT検査
より詳細な評価が必要な場合(ヘルニアが大きい・複雑な形状・他の疾患の鑑別が必要な場合など)に追加することがあります。

・お腹全体の構造を立体的に把握できる
・腸の状態・周辺臓器との関係を詳しく確認できる
・嵌頓が疑われる場合の緊急評価にも使用される

通常の鼠径ヘルニアの初診でCT検査まで必要になるケースは少なく、視診・触診・エコーで診断がつくことがほとんどです。

放置するとどうなる?「嵌頓」のリスク

鼠径ヘルニアが自然に治ることはありません
また、症状が軽いからといって放置していると、ある日突然「嵌頓(かんとん)」という緊急状態に陥ることがあります。
嵌頓とは、飛び出した腸が元に戻れなくなり、締め付けられて血流が遮断される状態です。
放置すると腸が壊死し、緊急手術が必要になります。

嵌頓のサイン(これらがあれば今すぐ受診を)

・膨らみが突然硬くなった
・押しても戻らない
・激しい痛みが起こった
・吐き気・嘔吐を伴う

「なんとなく気になる」という段階で受診しておくことが、このようなリスクを防ぐことにつながります。

治療について、日帰り腹腔鏡手術という選択肢

鼠径ヘルニアは、手術以外で根本的に治す方法はありません。
当院では腹腔鏡手術を標準的な治療法として採用しています。
お腹に小さな穴を3か所あけてカメラと器具を挿入し、内側から欠損部をメッシュで補強する低侵襲手術です。

腹腔鏡手術の主なメリット

・傷口が小さい(5mm前後)
・術後の痛みが少ない
・回復が早く、日常生活への復帰が早い

そして当院の大きな特徴が、日帰りで手術が完結すること。
入院せずに当日中に帰宅することが可能です。

まとめ

下腹部や足の付け根の膨らみ・しこりは、鼠径ヘルニアのサインである可能性があります。
特に「立つと出て、寝ると引っ込む」「力んだときに大きくなる」といった特徴があれば、早めに専門医を受診することをおすすめします。
診断は問診・視診・触診・エコー検査が中心で、患者さんへの負担はほとんどありません。

「まだ様子を見ていいか」と先送りにしてしまいがちな症状ですが、鼠径ヘルニアは自然に治らず、放置すると嵌頓という緊急事態につながるリスクがあります。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q:下腹部にしこり(膨らみ)がありますが、押すと引っ込みます。これは何ですか?
A:鼠径ヘルニアの可能性が高いです。立っているときや力を入れたときに膨らみ、横になると引っ込むしこりは、鼠径ヘルニアの典型的な症状です。鼠径ヘルニア外来や外科で相談しましょう。

Q:下腹部のしこり・痛みを放置しても大丈夫ですか?
A:下腹部のしこり・痛みは、比較的よくある症状でありながら、放置すると重症化する疾患も含まれています。しこりがある、運動時に痛む、違和感が長引いている場合は、病院で相談することをお勧めします。また、痛みが徐々に強くなる、しこりが大きくなる、急に強い痛みが出たといった場合は、早急な受診が必要です。特に鼠径ヘルニアの嵌頓は緊急対応が必要です。

Q:痛みはないのですが、受診は必要ですか?
A:はい、受診をおすすめします。鼠径ヘルニアは初期には痛みがないことも多く、「痛くないから大丈夫」と思いがちですが、ある日突然、嵌頓(腸が戻らなくなる緊急状態)を起こすことがあります。「気になる膨らみがある」という段階で受診しておくことが、リスクを防ぐことにつながります。

鼠径ヘルニア(脱腸)の治療は当院に相談を!

大宮駅から徒歩3分にある埼玉外科クリニックでは、腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を行っています。
当院は最難関の内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)の資格を持ったヘルニア外科医による腹腔鏡手術が受けられる、日本でも数少ない外科クリニックです。
ヘルニア外科医の院長松下が、責任持って手術を行います。
鼠径ヘルニア(脱腸)でお悩みの方は、まずは当院のヘルニア外来に受診してご相談ください。

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院長 松下公治

この記事は埼玉外科クリニック院長松下が執筆。腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門に研究。外科専門医、消化器外科専門医・指導医、内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)。

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