黒色便とは?
普段、便の色を見ていますか?
便はお腹の中の状態を伝えてくれる貴重な情報源ですので、便を観察することで病気を早期発見できる可能性があります。
黒い便は黒色便と呼ばれ、タールのようにドロっとしているのでタール便とも言われます。
真っ黒の便に驚く人も多いです。
黒色便の原因は?
よくある原因は、食事や薬です。
イカ墨を使った食事を食べたり、鉄剤(フェロミア、フェルム、スローフィー、テツクール、フェログラデュメットなど)の内服が典型的です。
まずは内服している薬剤を確認しましょう。
病気としてよくある原因は上部消化管(食道、胃、十二指腸)からの出血で、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃がん、食道がん、食道静脈瘤、マロリーワイス症候群などの疾患が原因となります。
出血した直後の血は赤色ですが、胃酸によって酸化されると黒くなります。
血液には鉄が含まれており、鉄が錆びると黒くなるので、便も黒くなります。
黒色便をみたら、どうしたらよいのでしょうか?
黒色便は放っておかず、必ず病院に受診しましょう。
病院では他の症状(腹痛、食欲低下、嘔吐、体重減少など)を確認し、多くのケースで上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)が勧められます。
出血の原因を確認し、早めの対処が大切です。
※当院で黒色便の診療は行っていませんので、ご注意ください。