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鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みの原因|鼠径ヘルニア・診断・診療科

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鼠径部(足の付け根)のしこりや痛みの原因は何ですか?何科ですか?


院長松下

鼠径部のしこりや痛みの原因をわかりやすく解説。鼠径ヘルニア(脱腸)などの症状、診断、診療科、検査法をヘルニア外科医が説明します。

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みとは?

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鼠径部(そけいぶ)とは、お腹の下部から太ももの付け根にかけての部位を指します。
この部分に生じる「しこり」や「痛み」は、日常生活の違和感からスポーツ障害、外科的疾患まで原因はさまざまです。

特に多いのが鼠径ヘルニア(脱腸)で、原因によって受診すべき診療科や治療法が異なります。
鼠径部のしこり・痛みの代表的な原因、診断方法、受診の目安についてわかりやすく解説します。

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みの主な原因

鼠径部のしこり、鼠径ヘルニア(脱腸)

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みの主な原因は以下の通りです。

・鼠径ヘルニア
・大腿ヘルニア
・ヌック管水腫
・鼠径部リンパ節腫大
・鼠径部リンパ管炎
・鼠径部皮下腫瘍
・鼠径部皮下膿瘍
・鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)
・精索静脈瘤

その中で最も多いのが、鼠径ヘルニアです。
鼠径ヘルニアは、鼠径部の壁の隙間が裂けて、そこにあいた穴から腸が出てくる病気です。
中高年男性に多いものの、年齢や性別を問わず発症します。

足(股関節)を動かして痛い場合は、整形外科疾患の可能性が高くなります。
鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)や、股関節・恥骨部の炎症などでも痛みを自覚することがあります。

お腹の中が痛い場合は、腸管など内臓が原因かもしれません。
女性の場合は婦人科疾患も念頭におく必要があります。

鼠径部の症状は、病歴や超音波検査、CT検査などを駆使して、慎重に診断する必要があります。
原因がはっきりしない時は、泌尿器科、整形外科、消化器内科、産婦人科、皮膚科など、各々の専門科で原因を精査する必要があります。

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みで疑う病気

鼠径ヘルニア(脱腸)

鼠径ヘルニア(脱腸)では、立つと鼠径部が膨らみ、押したり横になると戻ります
膨らみの大きさはピンポン球から卵ぐらいのことが多く、更に進行すると鼠径部から陰のうまで膨らみます。
腸が出てぽっこり膨らむと、違和感や重い感じの痛み、突っ張ったような痛みを感じることがあります。
大抵は軽い違和感ぐらいのことが多いです。

症状が進行すると、嵌頓(かんとん)と呼ばれる状態を起こし、強い痛みや腸閉塞を伴うことがあります。
鼠径ヘルニアは自然治癒せず、外科的治療が必要になる疾患です。
鼠径ヘルニア外来や外科で相談しましょう。

大腿ヘルニア

大腿ヘルニアは鼠径部ヘルニアの一種で、鼠径部よりやや尾側の大腿部にしこりを触れます
特に女性に多く、嵌頓を起こしやすいことが特徴です。
鼠径ヘルニア外来や外科で相談しましょう。

ヌック管水腫

ヌック管水腫は女性特有の病気です。
若い女性に多く、鼠径部にコリッとしたしこりを触れて、押しても戻りません

鼠径部にあるヌック管に水がたまる病気で、しこりと痛みで自覚することが多いです。
子宮内膜症と関連することがあります。

外科に受診し、経過観察や水腫切除が検討されます。

鼠径部リンパ節腫大、鼠径部リンパ管炎

鼠径部リンパ節が腫れると、小豆のような硬いしこりとして触れます。
鼠径部リンパ管炎の場合は、感染に伴って鼠径部リンパ節が腫れて痛みます。
足や骨盤の感染が原因となることが多く、まずは内科に相談しましょう。
原因疾患よっては、泌尿器科、産婦人科などで治療することもあります。
悪性リンパ腫やがんの転移などの腫瘍性病変自己免疫疾患が原因で、鼠径部リンパ節が腫れることもあります。

鼠径部皮下腫瘍、鼠径部皮下膿瘍

皮下に脂肪腫などの腫瘍や、粉瘤(アテローム)ができて、しこりが触れ、押しても戻りません。
赤く腫れている場合は、感染を伴っている可能性があります。
皮膚科や形成外科で相談しましょう。

鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)

鼠径部痛症候群はサッカーなどのスポーツ選手で多くみられる病気で、運動すると鼠径部に痛みを感じます。
スポーツ時に足の付け根が痛み、しこりのないことが症状の特徴です。

走る、蹴る、方向転換などで痛みが出て、安静時は症状が軽減することが多いです。
組織損傷や筋腱付着部の炎症など、筋肉・腱・靱帯・関節など複数の要因が関与しています。
整形外科、スポーツ整形外科で相談しましょう。

精索静脈瘤

精索静脈瘤は、精索静脈が瘤状に拡張する病気で、鼠径部から陰嚢にかけて痛みがあります。
陰嚢が腫れて痛い場合は、精巣上体炎などの泌尿器科疾患の可能性があります。
泌尿器科で相談しましょう。

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みは何科ですか?

鼠径部のしこりや痛みは、症状によって適切な診療科が異なります。

しこり(膨らみ)が出たり引っ込んだりする押すと戻るのが特徴)
鼠径ヘルニア外来、外科
動作時の痛みが中心で、しこりがない
→ 整形外科、スポーツ整形外科
赤み・腫れ・発熱を伴う
→ 皮膚科、内科
女性で原因不明のしこりがある
→ 婦人科、外科

鼠径部(足の付け根)のしこり・痛みを診断する検査

もし鼠径ヘルニアであれば、外科医が診察(感度75%、特異度96%)することで、ほとんどの場合は診断することができます。
立ち上がると鼠径部がぽっこり膨らみ、押すとクチュクチュっと戻る場合は、触っただけで診断が可能です。

鼠径部の膨らみがはっきりしない場合や、しこりが触れて押しても戻らない場合などは、他の病気の可能性を疑う必要があります。
超音波検査(感度86%、特異度77%)やCT検査(感度80%、特異度65%)などを併用して診断します。

超音波検査はすぐにできますので、診察室に常備してよく利用しています。
立った状態で負荷をかけて検査ができるので、多くの情報が得られ非常に有用です。

鼠径部のしこりが時々しか出ない場合は?

鼠径部のしこりが受診時にはっきりしないと、診断がつかない可能性が高くなります。
時々しかしこりが出ない方は、しこりが出ている状態で受診することをお勧めします。
写真も参考になるので、出た状態で撮っておくといいです。

よくある質問(FAQ)

Q:鼠径部にしこり(膨らみ)がありますが、押すと引っ込みます。これは何ですか?
A:鼠径ヘルニアの可能性が高いです。
立っているときや力を入れたときに膨らみ、横になると引っ込むしこりは、鼠径ヘルニアの典型的な症状です。
鼠径ヘルニア外来や外科で相談しましょう。

Q:鼠径部のしこり・痛みを放置しても大丈夫ですか?
A:鼠径部のしこり・痛みは、比較的よくある症状でありながら、放置すると重症化する疾患も含まれています。
しこりがある、運動時に痛む、違和感が長引いている場合は、病院で相談することをお勧めします。
また、痛みが徐々に強くなる、しこりが大きくなる、急に強い痛みが出たといった場合は、早急な受診が必要です。
特に鼠径ヘルニアの嵌頓は緊急対応が必要です。

Q:鼠径部が赤く腫れて痛みますが、どうしたらいいですか?
A:鼠径部が赤く腫れて熱をもっている場合は、感染を伴っていることがほとんどです。
感染性粉瘤や蜂窩織炎などのことが多いので、早めに皮膚科に相談しましょう。

Q:鼠径部のしこりはがんの可能性がありますか?
A:多くは良性ですが、まれに精査が必要な場合もあります。
鼠径部のしこりの多くは、鼠径ヘルニア、ヌック管水腫、脂肪腫などの良性疾患です。
ただし、急に大きくなった、硬くて動かないといった場合は、詳しい検査が必要となることがあります。

鼠径ヘルニア(脱腸)の治療は当院に相談を!

大宮駅から徒歩3分にある埼玉外科クリニックでは、腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を行っています。
当院は最難関の内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)の資格を持ったヘルニア外科医による腹腔鏡手術が受けられる、日本でも数少ない外科クリニックです。
ヘルニア外科医の院長松下が、責任持って手術を行います。
鼠径ヘルニア(脱腸)でお悩みの方は、まずは当院のヘルニア外来に受診してご相談ください。

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院長 松下公治

この記事は埼玉外科クリニック院長松下が執筆。腹腔鏡による鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門に研究。外科専門医、消化器外科専門医・指導医、内視鏡外科技術認定医(ヘルニア)。

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